大東建託の2階のお部屋には、大きく分けて次の2種類があります。
- 1階の玄関を開けると専用の室内階段があり、2階に居室があるタイプ
- 建物の外にある共用階段を上り、2階に玄関があるタイプ
どちらも居室は2階ですが、実際に暮らしてみると、引っ越しのしやすさや雨の日の快適さ、生活動線などに大きな違いがあります。
私は大東建託で12年間店長をしていましたが、内階段と外階段のどちらがよいかは、家族構成や持っている家具によって変わります。
それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
この記事でいう「内階段」とは?
本来、不動産用語の「内階段」は、建物内部に設置された共用階段を指す場合もあります。
しかし、この記事では大東建託の2階物件でよく見かける「1階に専用玄関があり、その玄関から室内階段を上って2階の居室へ入るタイプ」を内階段と呼びます。
1階と2階の両方に居室があるメゾネットとは異なり、1階部分は玄関と階段だけで、リビングや寝室などはすべて2階にある間取りです。
建物や商品によって構造は異なるため、募集図面だけで分からない場合は、室内写真やパノラマ画像も確認しましょう。
内階段と外階段の違い
| 比較項目 | 内階段タイプ | 外階段タイプ |
|---|---|---|
| 雨や風の影響 | 受けにくい | 受けやすい |
| 他の入居者との接触 | 少ない | 階段ですれ違うことがある |
| 家具・家電の搬入 | 難しい場合がある | 比較的搬入しやすい |
| 階段の掃除 | 自分で行う | 共用部分になる |
| 階段の足音 | 基本的に自分たちだけ | 他の入居者の足音が聞こえる場合がある |
| 小さな子どもの安全対策 | 室内に階段があるため必要 | 玄関を閉めれば室内に階段がない |
| 防犯面 | 玄関が1階にある | 玄関が2階にある |
| プライバシー | 出入りを見られにくい | 外から見える場合がある |
ただし、防犯設備や階段の広さなどは建物ごとに異なります。「内階段だから必ず安全」「外階段だから家具を搬入できる」とは限りません。
内階段のメリット
雨の日でも濡れずに上がれる
内階段の大きなメリットは、玄関に入ってしまえば雨や風の影響を受けないことです。
外階段では、傘を差しながら荷物を持って階段を上らなければならない場合があります。強い雨や風の日は、玄関に着くまでに服や荷物が濡れることもあります。
内階段なら、1階の玄関で傘を閉じてから、落ち着いて2階へ上がれます。雪が降る地域でも、階段の凍結や積雪を気にせず移動できるのはメリットです。
他の入居者と階段を共有しない
専用の内階段は、自分の部屋に入居している人しか使用しません。
外出時や帰宅時に、階段で隣人とすれ違うことがほとんどなく、共用階段を歩く人から室内を見られる心配も少なくなります。
他の入居者が階段を上り下りする音も発生しないため、共用階段に面した部屋と比べると落ち着いて暮らしやすいでしょう。
戸建てに近い感覚がある
1階に自分専用の玄関があり、そこから階段を上って居室へ入るため、一般的なアパートよりも戸建てに近い感覚があります。
2階に玄関ドアが並んでいないため、玄関前で隣人と顔を合わせる機会が少ないことも特徴です。
内階段のデメリット
冷蔵庫や家具を搬入できない可能性がある
内階段タイプで最も注意したいのが、家具・家電の搬入です。
特に搬入できない可能性があるのは、次のようなものです。
- 大型冷蔵庫
- ドラム式洗濯機
- 大型ソファ
- ダブルサイズ以上のマットレス
- 完成品の食器棚
- 分解できないベッドフレーム
階段の横幅だけでなく、曲がり角、天井の高さ、手すりの出っ張り、玄関ドア、2階入口の幅も関係します。
階段そのものは通れても、曲がり角で冷蔵庫を回転させられず、搬入できないケースがあります。
大東建託の公式FAQでも、廊下や階段の寸法は建物によって異なるため、内覧時や入居後に自分で測定するよう案内されています。
契約前に、最低でも次の場所を測っておきましょう。
- 玄関ドアの有効幅と高さ
- 階段の最も狭い部分
- 手すりを含めた実際の幅
- 階段の曲がり角
- 曲がり角部分の天井高
- 2階の入口ドア
- 搬入予定の家具・家電の幅・奥行き・高さ
大型家具を購入するときは、商品の寸法を伝えるだけでなく、販売店や引っ越し業者に搬入経路の確認を依頼した方が安心です。
買い物やゴミ出しのたびに階段を使う
居室がすべて2階にあるため、買い物から帰ったときは、荷物を持って室内階段を上がらなければなりません。
飲料水やお米、まとめ買いした日用品など、重い荷物が多い家庭では負担を感じることがあります。
忘れ物に気づいたときも、2階の居室から1階の玄関まで下り、再び上がらなければなりません。
若いうちは気にならなくても、妊娠中やケガをしたときには負担になる可能性があります。
小さな子どもには転落対策が必要
室内に階段があるため、小さな子どもがいる家庭ではベビーゲートなどの安全対策が必要です。
ただし、階段の形状や壁の位置によっては、市販のベビーゲートを取り付けにくい場合があります。子育て世帯は、階段の上と下の両方に安全柵を設置できるか確認しておきましょう。
ペットを飼う場合も、階段からの転落や足腰への負担を考える必要があります。
階段も自分で掃除する必要がある
内階段は自分の住戸内になるため、階段の掃除も入居者が行います。
階段の隅にはホコリや髪の毛がたまりやすく、掃除機を持って上り下りするのも意外と手間です。
また、専有面積の数字が同じでも、内階段がある物件は階段部分にも面積を使います。外階段タイプと比較すると、平らに使えるスペースが数字より少なく感じる場合があります。
外階段のメリット
家具・家電を搬入しやすい
外階段は室内階段よりも周囲が開けていることが多く、大型家具を搬入しやすい傾向があります。
階段を上がった後は玄関からワンフロアの室内へ運べるため、内階段のように狭い曲がり角や低い天井で止まるリスクは比較的少なくなります。
ただし、外階段の幅や踊り場、玄関ドアの寸法によっては搬入できない場合もあります。外階段であっても、契約前の採寸は必要です。
室内に階段がなく生活しやすい
玄関から先はワンフロアなので、室内で階段を上り下りする必要がありません。
小さな子どもやペットがいる家庭では、室内階段から転落する心配がないこともメリットです。
内階段の掃除も必要なく、専有部分を平面的に使いやすいため、同じ面積でも広く感じる場合があります。
外階段のデメリット
雨や風の影響を受ける
外階段は屋外にあるため、雨の日には階段や手すりが濡れます。
屋根があっても、横から雨が吹き込むことがあります。濡れた階段は滑りやすいため、子どもを抱えているときや荷物が多いときは注意が必要です。
海に近い地域や雪が降る地域では、錆や凍結、積雪なども確認しておきたいポイントです。
出入りを外から見られやすい
外階段は、誰がどの部屋に入ったのかが外から分かりやすい構造になる場合があります。
特に道路や駐車場から階段と玄関がよく見える物件では、帰宅時間や一人暮らしであることを知られないよう注意が必要です。
ただし、内階段タイプも玄関自体は1階にあります。防犯性は階段だけで判断せず、周辺からの見通し、照明、防犯カメラ、TVモニター付きインターホンなどを総合的に確認しましょう。
階段の足音が気になる場合がある
外階段が住戸の壁や寝室の近くにあると、他の入居者が上り下りする音が聞こえる場合があります。
鉄製の階段では靴音が響くこともあるため、内見時には階段と寝室の位置関係も確認しましょう。
内階段が向いている人
内階段タイプは、次のような人に向いています。
- 雨の日でも濡れずに玄関へ入りたい
- 他の入居者とできるだけ顔を合わせたくない
- 外から出入りを見られたくない
- 大型家具や大型家電を持っていない
- 戸建てに近い感覚で暮らしたい
- 階段の上り下りが苦にならない
外階段が向いている人
外階段タイプは、次のような人に向いています。
- 大型冷蔵庫や大型ソファを搬入したい
- 室内に階段がない方がよい
- 小さな子どもやペットの転落が心配
- 階段の掃除をしたくない
- 平面的で使いやすい間取りを優先したい
- 将来的な家具の買い替えも考えている
結局、住むならどっち?
雨の日の快適さやプライバシーを優先するなら、内階段タイプが向いています。
一方で、大型家具の搬入や室内の使いやすさを優先するなら、外階段タイプの方が無難です。
特に注意したいのは、内階段タイプの家具・家電の搬入です。階段が少し狭い、曲がり角がある、天井が低いといった問題は、入居後に変更できません。
迷った場合は、デザインや雰囲気だけで決めず、実際に冷蔵庫やソファを搬入できるかを最優先で確認してください。
大東建託の物件は、同じような外観でも建物によって階段の幅や形状が異なります。必ず契約する部屋の搬入経路を確認し、自分の生活に合うタイプを選びましょう。
参考情報
FAQ
この記事でいう内階段はメゾネットですか?
いいえ。1階部分は専用玄関と階段だけで、リビングや寝室などの居室はすべて2階にあるタイプです。
家具や家電を搬入しやすいのはどちらですか?
一般的には外階段タイプの方が搬入しやすい傾向があります。ただし、階段や踊り場、玄関ドアの寸法は建物ごとに異なるため、どちらも契約前の採寸が必要です。
内階段タイプではどこを測ればよいですか?
玄関ドア、階段の最も狭い部分、手すりを含めた幅、曲がり角、天井高、2階入口の寸法を確認してください。
小さな子どもがいる家庭にはどちらが向いていますか?
室内に階段がない外階段タイプの方が転落対策はしやすい傾向があります。内階段を選ぶ場合は、安全柵を取り付けられるか確認しましょう。